首里 盤石な戦い 連覇へ前進《南部九州総体2019》


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団体予選リーグ 首里―都立城東 試合開始早々、メンを決める首里の先鋒・城間桂(右)=10日、県立武道館(又吉康秀撮影)

 全国高校総合体育大会「可能性は無限大 南部九州総体2019」は10日、九州各地で行われた。なぎなたは3校ずつで競う予選リーグを行い、首里、知念は共に2戦2勝で12日の決勝トーナメント進出を決めた。

 全国総体連覇、選抜大会との2冠を目指す首里が盤石な試合運びで予選で2勝し、決勝トーナメント進出を決めた。昨年の優勝経験者の先鋒・城間桂と大将・山城り子が2試合ともに2本取って、決着をつけた。大城エリカ監督は「大きなプレッシャーがあって、生徒が固くなっていた。集中して自信を持ってやってくれた」と安堵した様子だった。

 予選は全国選抜でも対戦した会津学鳳(福島)、城東(東京)との対戦だった。全国舞台での初戦の会津学鳳戦から先鋒・城間が躍動した。「めちゃくちゃ緊張していた」という城間は体に力が入り、思ったよりもなぎなたが伸びず、得意の遠間から攻められなかった。それでも八相の構えをすると、相手がつられてなぎなたを上げたのを見逃さずにスネを決め、直後にはメンも決めた。城東戦でも押し込みのメンを2本決めた。さらに大将でエースの山城も練習していたスネなどをしっかりと決めた。

 決勝トーナメントでの対戦相手に応じたオーダー変更に備え、予選では城間、山城を軸に鈴木花音、宮城昭奈、大城空らもさまざまなオーダーで起用。それぞれが果敢に攻め込んだ。

 個人戦には城間、山城も出場し、勝ち進めば団体戦との連戦による疲労も懸念される。チーム一丸となった戦いが求められる。だからこそ山城は「チームを信じること」が重要と語る。

 流れを持ってくることが期待される城間は「自分が勝てばチームも勝つ。次につなげるだけです」ときっぱり。「打突の正確性に課題も見えた。一戦一戦やるしかない」。1986、87年の知念以来となる県勢連覇に向け、熱い三日間が始まった。

 (屋嘉部長将)