富川・宮城(首里)成長3位 県勢対決敗戦も納得の動き 南部九州総体・なぎなた


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演技準決勝 力強い演技を見せる首里の(左から)富川真緒、宮城昭奈

 【南部九州総体取材班】全国高校総合体育大会「感動は無限大 南部九州総体 2019」は11日、九州各地で行われた。沖縄県那覇市の県立武道館で行われたなぎなた競技の個人演技では、決勝で新川珠羽・上江洲誉(知念)が5―0で加藤・山田(愛媛)に完勝し、優勝した。同種目の県勢優勝は2010年の美ら島総体以来9年ぶり。富川真緒・宮城昭奈(首里)は準決勝で新川・上江洲との県勢対決に敗れて3位だった。

 2年生ペアの富川真緒・宮城昭奈組(首里)は、なぎなたを大きく使った演技で、新川珠羽・上江洲誉組(知念)に食らいついた。だが、演技を進めるうち、練習で課題としていた仕掛けの胴、応じの払いで若干の乱れが出てしまう。判定は1―4と力の差を痛感する内容。悔しさも残したが、九州総体初戦で敗れ「開催枠」出場だった2人が、成長の3位入賞をたぐり寄せた。

 共に身長150センチと小柄な2人は、演技が小さくまとまる課題を克服するために、6月の九州の後から大きくなぎなたを使う演技へと修正をかけた。その修正が今大会で大きく生きた。 予選リーグ2戦目、昨年の優勝校・羽水(福井)の長身ペアに4―1で競り勝ち、快進撃ののろしを上げると、決勝トーナメント3戦はすべて5―0と完勝。九州総体3連覇の中村学園女子(福岡)を相手にした決勝トーナメント2回戦でも、落ち着いて呼吸の合った演技を貫いた。大城エリカ監督は「羽水戦で、自分たちの演技でいいんだと自信を得たことが大きかった」と振り返った。

 「負け自体は悔しいが、試合を通して相手を気にせず、自分たちの演技ができたことは成果」と宮城は話す。富川は「これで終わりじゃない。2人で来年に向けて、また1戦1戦頑張りたい」と気を引き締めた。
 (新垣梨沙)