高江の土壌、沖縄県外で処分 2017年の米軍ヘリ炎上 米、日本側に知らせず


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民間の牧草地に不時着、炎上し黒く焦げた米軍普天間飛行場所属のCH53ヘリ=2017年10月12日、東村高江

 2017年に沖縄県東村高江で発生した米軍ヘリ不時着・炎上事故で、米軍が現場から持ち去って浦添市の牧港補給地区(キャンプ・キンザー)に運び込んでいた土壌の一部が、既に県外で処分されていたことが13日までに分かった。在日米軍は琉球新報の取材に「日本本土の適切な施設で処分した」と回答したが、処分の方法や時期、量などは明らかにしていない。

 米軍は事故当初から日本側を事故機周辺に近づけさせず、一方的に土壌を持ち去った。さらに日本政府に知らせずに処分しており、事故の実態を検証する重要な材料が失われた。

 なお、約2立方メートルの土壌がキンザー内に残されており、米軍は今後、米本国に運んで処分するとした。

 調査団体「インフォームド・パブリック・プロジェクト」の河村雅美代表が土壌の処理状況に関する資料を情報公開請求したが、沖縄防衛局はほとんどが黒塗りの資料を提出した。これを受け、本紙が在日米軍に取材した。土壌の管理状況を把握するため県などが求めていたキンザー内への立ち入りを認めなかった理由について、米軍は「日米合同委員会の環境分科委員会を通じて調査を要請する手順が定められているが、現在までに要求はない」との見解を示した。