子どもが「学校に行きたくない」と言ったら…不登校当事者が語る親にしてほしいこと、してほしくないこと


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 瀬底 正志郎
講話会を主催した盛島美奈子さん(左)と、不登校の経験を語った娘の楓さん=18日、南風原町の南風原文化センター

 夏休み明けの子どもの自死をなくそうと、不登校を経験した当事者や親たちが体験を話す会が18日、南風原町の南風原文化センターで開かれた。不登校に悩む親や子ら約40人が参加。約7年間不登校だったコスメショップオーナーの盛島楓さん(22)=那覇市=は「不登校の子が生きていていいんだと安心できる居場所をつくってあげてほしい」と語りかけた。

 いじめがきっかけで小2の途中から学校へ行けなくなったという盛島さん。母親に頑張って登校するよう言われ、不安と罪悪感でいっぱいだったと振り返る。ある日、母から「行きたくないなら行かないでいい」と告げられ「家に居場所があるんだと思え、安心感が得られた」という。
 中2から学校へ行けるようになり高校卒業後は東京の美容専門学校に進んだ。盛島さんが興味を持つ分野に対し、母親はさまざまな人を紹介してくれたことが支えになったとし「不登校の子にもいろんなことに挑戦させてあげて」と訴えた。
 小中7年間不登校だったという那覇市のピラティスインストラクター志堅原京子さん(41)は「親は原因を探そうとするが、分からない子どもは多い」と指摘。本人の行けるタイミングを待つ大切さを語った。
 講話会を主催した盛島さんの母の美奈子さん(48)=南城市=は「親は無理に学校へ行かせようとするのではなく、子どものSOSを認めてほしい」と話した。