安慶名(コザ)は予選敗退 県内敵なしも全国の壁 南部九州総体・男子自由形50メートル


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男子50メートル自由形予選 力強いストロークで泳ぐコザの安慶名海都=18日、熊本市総合屋内プール・アクアドームくまもと(ジャン松元撮影)

 【南部九州総体取材班】全国高校総合体育大会「感動は無限大 南部九州総体 2019」は18日、各地で競技を行った。競泳の男子自由形50メートルの安慶名海都(コザ)、女子バタフライ200メートルの佐久田真希(浦添)は予選敗退した。

 男子自由形50メートルに出場した安慶名海都(コザ)は、予選落ちとなったが「今まであきらめずに競泳を続けていて良かった。本当に良い経験をさせてもらった」と大粒の汗をぬぐいながら、とびきりの笑顔を見せた。

 県内の自由形50メートル、100メートルでは敵なしの状態。県中学総体、高校総体を合わせた6年間は、一度たりとも負けていない。全国の猛者相手に食らいつく姿からは想像がつかないが、3歳で水泳を始めたきっかけは「ぜんそく治療」のためだった。

 小学1年から大会に出始めるとみるみる頭角を現した。2年時には全国大会に出場し、個人メドレー200メートルとバタフライ50メートルで日本一に輝いた。

 だが栄光は長く続かなかった。「苦しくて、続けるのが嫌になった」。小学4年まで順調に伸びていた記録はぴたっと急に止まってしまう。競技から逃げ出したくて「野球をしたい」と泣きながら両親に頼み込んだこともあった。両親や指導者の熱心な説得とサポートもあり、耐えに耐えながら競技を続けてきた。

 将来の夢は、体育教師として「沖縄の水泳界をトップクラスにする」ことだ。今後は県外大学に進学して競泳を続ける。これからも真剣に記録と向き合いながら一歩一歩、前進する。
 (喜屋武研伍)


 (熊本市総合屋内プール)
▽50メートル自由形予選
 「1組」 (3)安慶名海都(コザ) 25秒16=落選

▽200メートルバタフライ予選
 「2組」 (8)佐久田真希(浦添) 2分20秒07=落選