認可外園の無償化手続きネットで楽々 保育料の立て替え不要 豊見城市が全国初


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 【豊見城】豊見城市は26日、10月1日から始まる幼児教育・保育の無償化に伴う措置として、給付申請手続きなど保護者や認可外保育施設などの負担を軽減するために、NTT西日本と提携して構築した保護者、市、認可外保育施設の3者で利用するICT(情報通信技術)システムを発表した。市によると幼保無償化に関する手続きをICT化するのは全国で初めて。併せて、無償化に関する相談を受け付けるコールセンター「幼保無償化情報センター TOMIコ~ル」設置も発表した。

 ICTシステムの対象となるのは、市内の認可外保育施設に通う約200人。認可外保育施設の場合、無償化すると保護者が施設利用料をいったん全額立て替え、認可外保育施設が出した領収書を、保護者が原則月に1度市役所に提出して給付を受ける「償還払い」が想定される。

 今回市が構築したICTシステムでは、無償化の申請手続きに必要な園児の状況データや請求手続き、受領確認などをすべてインターネット上で行う。保護者が市役所に足を運ぶ手間や、認可外保育施設の事務手続きの負担軽減などが期待される。市は保護者と施設の要望も踏まえた上で、全市的なICT化の導入を目指す。

 市保育こども園課の比嘉豊課長は「ICT化によって少しでも保護者や認可外保育施設の負担が軽減し、保育の質の向上などにつながればいい」と話した。

 豊見城市は今後、市在住で市外の認可外保育施設に子どもが通う場合でもICTシステムで対応できるよう、各自治体との連携も視野に入れている。無償化に関する市民向けサービスのコールセンターは8月30日開始予定。月・火・木・金曜日は午前9時~午後5時、水曜日は午前11時~午後7時の時間帯で対応する。