【中部】米軍普天間飛行場所属のCH53E大型ヘリコプターから窓が落下したことを受け、2017年に同型機から窓が落下した宜野湾市の普天間第二小学校の保護者や、ヘリの部品が落下した緑ヶ丘保育園関係者らからは「またか」「犠牲者が出てからでは遅い」と不安の声が上がった。県や県内自治体への周知が事故から2日後だったことについても怒りが広がった。
防衛省によると事故は27日に起きたが、県や県内自治体への連絡は2日後の29日だった。普天間第二小の事故当時、6年生の息子が同校に通っていたチーム緑ヶ丘1207の宮城智子会長は「そのままなかったことになったのでは」と疑念を抱いた。事故と同型機が飛び続けていることに「私たちがいくら声を上げても届かないし、対策もないのか」とうなだれた。
緑ヶ丘保育園の神谷武宏園長は「これだけ事故を繰り返しながらも、いまだ飛び続けている。今後も落ちる可能性があるということだ」と嘆いた。「機体も古い。今回は幸い海上で済んだが、次はどうなるか分からない。今すぐ飛ばすのをやめてほしい」と訴えた。
落下場所は「沖縄本島の東海岸沖約8キロ」との情報のみで、具体的には明らかにされていない。東海岸に位置する平安座島にある与那城町漁業協同組合の玉栄将幸組合長は「米軍機が飛んでいるのはよく目にする。近くに落ちても不思議ではない」と述べた上で、海中道路の本島側から平安座島が約6キロしかないことに触れ「もし津堅島や伊計島の近くでの落下となると(住民の)反感を買うだろう」と語った。
普天間飛行場では事故が発生した27日以降も米軍機の訓練が繰り返され、29日も夜間飛行が確認された。