平和創造へ何をすれば… 小学生、広島など3都市訪問 戦争や人権学ぶ


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本研修の報告をする南風原町内4小学校6年生の子どもたち=8月23日、南風原文化センター

 【南風原】沖縄県南風原町内の4小学校の6年生8人が大阪府、京都府、広島県を訪れて戦争や平和、人権や差別などについて学ぶ、南風原町第25回子ども平和学習交流事業の本研修報告会が8月23日、町立南風原文化センターで開かれた。8人は保護者や教員らの前で、7月31日から8月3日に行われた本研修での学びについて報告した。

 大阪空襲についての展示などを行うピースおおさか大阪国際平和センターでの学習について報告した仲盛葵さん=津嘉山小=はピースおおさかの建物がいろんな形でできていたことに触れ、「建物の形の違いはそれぞれの考え方を表していて、違った考えがあっても一つになるということを教えてくれた」と報告した。

 岩野百伽さん=北岡小=は広島県のホロコースト記念館での学びを振り返り、「収容所に入れられた人たちに対して、ひどいと思ったのは、名前があるのに番号で呼ばれたこと。女性は髪もそられた」と印象的だったことを話した。そして「つらい過去に同情するだけでなく、平和をつくるために何かをする人になるという目標に向けて頑張っていきたい」と決意を語った。

 被爆した校舍が残っている広島県の本川小学校平和資料館について報告した野原瑞希さん=津嘉山小=は「原爆によって苦しめられた人たちの思いや原爆の恐ろしさを伝えていかないといけないと思った」と語った。子どもたちの報告を聞いた赤嶺正之町長は「大人になっても、戦争のない平和な世の中がいつまでも続くように、注意深く社会の情勢に関心を持って目標に向かって頑張ってもらいたい」と激励した。