ヘリ窓落下、米軍に抗議 謝罪も県の呼び出し応じず


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第3海兵遠征軍政務外交部長のオーウェンズ大佐との面談後、記者団の質問に応じる県の金城典和基地対策課長=4日、北中城村

 【北中城】米軍普天間飛行場所属の輸送機CH53Eヘリコプターの窓が沖縄本島東沖に落下したことを受け、県の金城典和基地対策課長は4日、北中城村の米軍キャンプ瑞慶覧に、在日米海兵隊を統括する第3海兵遠征軍の政務外交部長オーウェンズ大佐を訪ねて抗議し、同型機の1週間の運用停止などを求めた。米軍側が県の呼び出しに応じず、県が出向く形となった。

 抗議後、報道陣の取材に応えた金城課長によると、オーウェンズ大佐は「県民に不安を与えたことについてはおわび申し上げる」と謝罪した。通報が遅れたことについては「改善を考えたい」と述べたという。落下の原因や当時の状況について詳細な話はなかった。

 金城課長は1週間運用を停止して徹底した原因究明を図るほか、詳細な説明、実効性ある再発防止策などを要求した。第3海兵遠征軍司令官クラーディ中将宛ての抗議文をオーウェンズ大佐に手渡した。抗議文では「米軍の再発防止策が極めて不十分なもの」と批判し、通報が遅れたことも「強い憤りを禁じ得ない」と怒りをあらわにした。