多良間の八月踊り始まる 組踊や狂言で豊作祈願


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組踊「忠臣仲宗根豊見親組」で、与那国島の鬼虎を討って宮古に戻る仲宗根豊見親(手前)と美人姉妹ら=6日午後、多良間村仲筋の土原御願所

 【多良間】国の重要無形民俗文化財に指定されている多良間村の豊年祭「八月踊り」が、旧暦8月8日にあたる6日から始まった。8日まで。初日は同村仲筋の土原(んたばる)御願所で組踊や狂言などが奉納された。7日は同村塩川のピトゥマタ御願所で行われ、最終日の8日には両字で多様な芸能が奉納される。

 土原御願所では組踊の「忠臣仲宗根豊見親組」や「忠孝婦人」のほか、狂言などが奉納された。「忠臣仲宗根豊見親組」は、16世紀に宮古の支配者だった仲宗根豊見親が与那国島の鬼虎を討伐する様子を描いた組踊で、多良間でしか演じられていない演目だ。勇壮な立ち回りや、時折組み込まれるコミカルな演技に、観客からは歓声が上がり、会場は大いに盛り上がった。