トウモロコシやイネなどの植物に被害を与える外来害虫のガ「ツマジロクサヨトウ」の幼虫が、8月28日に石垣島のサトウキビ畑で見つかっていたことが分かった。サトウキビの葉には幼虫による食害も確認された。ツマジロクサヨトウは国内ではほとんどトウモロコシ畑で確認されており、サトウキビでの被害確認は国内で初めて。
県病害虫防除技術センターは多発すると被害が拡大する恐れがあるとして、ツマジロクサヨトウが見つかった畑で薬剤を散布するなど防除対策を図る。石垣島以外の地域でも農場を見回り、幼虫の早期発見と早期防除に努める。
8月30日には同島の緑肥用のソルガム畑でも幼虫と食害が確認された。ソルガムの被害は鹿児島県、宮崎県に次いで3件目となる。今月3日に那覇植物防疫事務所により、石垣島で見つかった幼虫がツマジロクサヨトウと特定された。
県内ではこれまで恩納村、多良間島、八重瀬町、宮古島の飼料用トウモロコシ畑で幼虫が確認されていた。
サトウキビやトウモロコシなどイネ科の植物などに寄生するツマジロクサヨトウは、旺盛な食欲で葉の成長部を食害し、作物の収量が大きく低下する。