県環境部は6日、米軍嘉手納基地と米軍普天間飛行場の2018年度航空機騒音測定結果の概要を公表した。騒音指標Lden(エルデン、時間帯補正等価騒音レベル)でみると、嘉手納基地周辺では19測定局中8局(前年度同数)で環境基準を超過した。普天間飛行場周辺は13測定局中2局で環境基準を超過し、前年度の1局よりも増え、騒音環境は悪化した。普天間飛行場周辺では、日米両政府が取り決めた騒音規制措置に基づく規制時間(午後10時から午前6時)の騒音発生回数が15地点のうち8地点で前年度より増加し、深夜・早朝の騒音が激化した。
騒音規制時間内の月平均の騒音発生回数が一番多いのは嘉手納局で81・1回(前年度63・3回)だった。嘉手納基地周辺は他に屋良Aで77・8回(同89・5回)、美原で69・5回(同78・3回)、砂辺で61・5回(同66・9回)と続いた。
普天間飛行場周辺では騒音規制時間内の月平均騒音発生回数は上大謝名の31・3回(前年度28・4回)、新城の31・3回(同24・6回)が最多だった。
測定期間内の平均Ldenで、嘉手納基地周辺で環境基準値を超過したのは美原(62デシベル)、昆布(60デシベル)、北美(58デシベル)、屋良A(61デシベル)、砂辺(68デシベル)、知花(58デシベル)、嘉手納(60デシベル)、屋良B(63デシベル)の8測定局だった。普天間飛行場周辺は上大謝名(67デシベル)、野嵩(59デシベル)で環境基準値を超えた。
県環境部は普天間飛行場について環境基準値を超過した地点が増加したと指摘。また嘉手納基地は環境基準値を超過した地点が「依然として多い」とした上で、「周辺住民の生活環境に大きな影響を与えている」と指摘した。