宮古島の台風被害4・1億円 主にサトウキビ 県全体は4・2億


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台風13号の暴風で折れた風力発電施設の風車のプロペラと被害を受けたサトウキビ畑=6日、宮古島市上野

 県農林水産部は9日、4日から6日にかけて宮古島地方を直撃した台風13号による農林水産業の被額総額は速報値で4億2681万円に上ると発表した。このうちサトウキビの被害が2億5138万円を占めている。野菜は843万円、農業用施設は1億6002万円だった。宮古地区の水産業の被害について調査が続いており、被害総額は増える可能性がある。

 地域別では宮古地区が4億1652万円、久米島が955万円、八重山地区が72万円だった。台風が直撃した宮古地区が被害のほとんどを占めている。

 宮古島の被害額4億1652万円のうち、サトウキビが2億4216万円、ゴーヤーやオクラなどの野菜が736万円。農業用施設の被害も大きく、1億6002万円のうち風力発電装置のブレード破損などが1億5500万円、パイプハウスの倒壊・破損が502万円だった。

 サトウキビは作型に応じて被害状況が異なり、春植えと株出しで被害が見られた。伸びきってしなりがある夏植えで被害はほとんどなかった。JAおきなわさとうきび振興部は「雨の影響で土が畑に流された。サトウキビが土に埋まってしまったり、浮いたりする可能性がある」と話し、今後の発芽に影響が出る可能性も説明した。

 県農林水産部総務課は復旧に向けて「農業共済事業を活用して、できるだけ農家の負担にならないように取り組みたい」と話した。