嘉手納爆音、第3次控訴審きょう判決 飛行差し止め焦点


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 米軍嘉手納基地周辺に暮らす約2万2千人が、米軍機の夜間・早朝の飛行差し止めなどを求めた第3次嘉手納爆音差止訴訟の控訴審判決が11日、福岡高裁那覇支部で言い渡される。原告数では全国の基地爆音訴訟では最大規模となる。騒音被害から救済する米軍機の飛行差し止めに、司法が踏み込んだ判断をするかが注目される。

 一審判決は飛行差し止め請求は棄却した一方で、爆音を違法として総額約302億円の損害賠償の支払いを国に命じた。騒音による一部健康被害や2次訴訟で棄却された読谷村座喜味以北の損害賠償も認めた。
 控訴審で原告側は米軍機による騒音が健康被害をもたらしている実態の立証に力を入れた。
 国側は騒音がさらされている状況などで一審判決は事実認定に誤りがあるとし「賠償額は高額で不当だ」と訴えた。