【東京】前参院議員の糸数慶子氏(71)が14日、横浜市内で琉球新報の取材に応じ、次期衆院選について「市民からの要望を受けており、その思いに応えたい気持ちがある」と沖縄4区からの出馬に意欲を示した。
糸数氏は普天間飛行場の辺野古移設に反対し、玉城デニー県政を支える「オール沖縄」の枠組みでの出馬を想定している。
衆院4区の国政野党候補者を巡っては、既に立憲民主党県連が、社大党書記長で那覇市議の平良識子氏(40)に衆院4区からの出馬を打診している。オール沖縄陣営は16日に候補者選考委員会(委員長・大城一馬社大党委員長)を開く予定だが、糸数氏の出馬意欲を受けて議論が曲折することも予想される。
一方で糸数氏は、平良氏に秋波を送る立憲の動きを念頭に「オール沖縄の枠組みを崩すつもりはない」と述べ、候補者が分裂することには否定的な姿勢を見せた。選考委や、県政与党と労組などで構成する調整会議などの議論を注視していく考えを示した。
選考委は立憲民主党のほか、4区選出の県議や首長らで構成している。16日から人選作業に着手する予定だが、そこで糸数氏の名前が挙がるかは不透明だ。
糸数氏は7月の参院選に不出馬を表明した際にも政界引退は否定し、政治活動の継続を模索する姿勢を示していた。オール沖縄の候補者決定の過程に不満を持つ支援者から、衆院選出馬に期待論もあった。