一般廃棄物の削減進まず その要因とは…【沖縄からSDGs】


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄県振興審議会の第3回環境部会が13日、県議会であり、持続可能な循環型社会の構築などについて審議した。2021年度を達成目標とする「沖縄21世紀ビジョン基本計画」の検証で、一般廃棄物の1日1人当たりの排出量が目標値809グラム以下に対し、17年の実績値は869グラムで「進展遅れ」と報告された。県は事業系一般廃棄物の増加が要因とし、詳細な業種の分析はしていないものの、入域観光客の増加など「経済活動が活発化している」ことに伴うものだと指摘した。

 1日1人当たりの一般廃棄物排出量は基準値である08年の831グラムに比べて38グラム増えた。21世紀ビジョン基本計画は基準値よりも22グラム少ない809グラム以下に減らすことを目指している。

 一般廃棄物の再生利用率は「進展遅れ」、産業廃棄物の再生利用率は「達成見込み」と報告された。

 一般廃棄物の再生利用率は基準値の12・7%(10年)に対し、17年の実績値は15・3%に改善したが、21年度の目標値22・0%には届いていない。紙類の全国平均が8・3%なのに対して沖縄は2・3%と低く、県はこれが未達の要因だと推測している。

 産業廃棄物の再生利用率は基準値の48・7%(10年)に対し、17年の実績値は50・5%と改善し、21年度の目標値51・0%を達成できる見込みと報告した。