ひき逃げ車両を追跡、エンジンを止め確保… 連携プレーの男性3人に名護署が感謝状


この記事を書いた人 問山栄恵
ひき逃げ車両を追跡し、運転手を確保したとして名護署から感謝状が贈られた(手前左から)喜屋武盛男さん、比嘉幹弘さん、新城貴進さん=17日、名護市東江の名護署

 【名護】ひき逃げ事件の捜査に協力したとして、山浩商事名護プロパンに勤める喜屋武盛男さん(57)、比嘉幹弘さん(35)、新城貴進さん(26)の3人に感謝状が17日、名護署(津波彰署長)から贈られた。比嘉さんと新城さんは車にひかれ、けがを負った女性を救助。喜屋武さんはひき逃げした車を追跡し、運転手を確保した。伝達式では、3人の連携プレーに署員から拍手が送られた。

 3人が捜査に協力したひき逃げ事件は8月29日に起こった。勤務中の3人が2台の車両に分かれ名護市内の道路を走っていた際に、比嘉さんと新城さんが対向車線で自転車の後部に軽自動車がぶつかる場面を目撃。自転車の女性はサドルから道路に転げ落ちたが、車は止まらずに進んだ。女性は軽傷を負った。

 比嘉さんと新城さんがまず女性を保護し、近くにいた人が警察に通報。別の車両を運転していた喜屋武さんが、そのまま走り去る軽自動車を、クラクションを鳴らしながら追い掛けた。500~600メートルほどで軽自動車が止まると、喜屋武さんが、開いていた車の窓から手を入れてエンジンを止めた。

 喜屋武さんは「ひき逃げした車に向かう際は怖かったけど、逃がさないようにと、とっさにエンジンを切った」と振り返った。新城さんは「いきなりでびっくりしたが、協力して捕まえることができてよかった」と話した。津波署長は「3人の連携プレーで迅速に事件を解決することができた」と感謝した。【琉球新報電子版】