米国防法案「成立へ努力」 両院協議会始まる 壁建設、イラン争点


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 【与那嶺路代本紙嘱託記者】米国の国防予算の大枠を決める2020会計年度国防権限法案の両院協議会は19日、初めての会合を非公開で開いた。会合前に上下院の軍事委員長ら4人が記者会見し、「法案を成立させるためにあらゆる努力をする」と強調した。

 メキシコ国境地帯の壁建設やイランへの軍事介入が争点になるとみられ、「トランプ大統領と民主党、一部の共和党議員の激しい対立から、議会通過は難航が予想される」(19日付ロイター通信)との見方も出ている。 

 民主党が過半数を占める下院の国防権限法案では、トランプ政権が国防予算の一部を壁建設に転用することを認めていない。アダム・スミス下院軍事委員長は、両院協議会で壁建設を審議するかどうかは「まだ決まっていない」と述べた。

 サウジアラビアの石油施設が攻撃され、トランプ政権がイランの関与を疑いサウジへの米軍増派などを検討している件で、大統領の軍事行動への権限についても議会の意見は割れている。

 国防権限法案は1961年以降、上下両院で案が違っても必ず一本化されてきた。委員長らは会見で「過去58年間連続で成立させてきた。59回目の成立となるよう努力する」と強調した。