女子那覇西9度目栄冠 状況判断の良さ発揮 高校ハンド


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浦添―那覇西 味方ポストが作ったスペースからシュートを放つ那覇西の金城望子=22日、八重瀬町東風平運動公園体育館

 ハンドボールの第54回県高校選手権は22日、八重瀬町東風平運動公園体育館で男女の決勝までを行った。男子決勝は興南が28―25でコザに勝利し、13年連続35度目の優勝を飾った。女子決勝は那覇西が25―22で浦添に競り勝ち、2年連続9度目の栄冠を手にした。

 結果よりも個々の能力向上を目指して臨んだ那覇西。部員18人中1年生が14人だが、2年生の安定感を軸に、1年生の金城菜々子や金城望子らが躍動した。

 GK比嘉楓や砂川茉穂がナショナルトレーニング参加で不在。全体的なポジションも確定しない状況だった。その中でも2年の久場川かりんがコントロールした。右バックの金城菜のきっかけづくりから、久場川がつなぎ、左バックの金城望が相手守備を素早く抜けてシュートを決めるなど、状況判断の良さも発揮した。

優勝した那覇西のメンバー

 浦添は守備がしぶとく、攻撃もパワフル。後半は3度の逆速攻などで同点とされたが、右サイドの上間望愛から金城菜がスカイプレーを決めて流れを引き寄せると、守備が引き締まり、相手からチャージングを奪って得意の速攻につなげて再びリードをつくった。

 比嘉律監督は「今日は挑戦者の立場。その中で勝てたのは大きい。面白いチームになりそう」と伸びしろに期待する。1年生のプレーにはまだ波があるものの、金城望は「指示通り相手守備のずれを狙えた」と笑顔だった。チームの習熟度が上がるにつれ、レギュラー争いも激しくなる。左サイドで活躍し、決勝もスタメンを任された新垣琉夏は「守備のマークチェックを頑張り、速攻では一番に飛び出せるサイドになりたい」と、切磋琢磨(せっさたくま)する気持ちを見せた。(嘉陽拓也)