北部訓練場跡から空包463発 発見者、政府の「支障除去」を疑問視


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国頭村の米軍北部訓練場跡地で見つかり回収された空包(宮城秋乃さん提供)

 【国頭】沖縄県国頭村安田の米軍北部訓練場返還地のLZ―FBJヘリパッド跡周辺で25日までに、米軍の未使用弾312発と不発弾151発を含む463発の空包が見つかった。チョウ類研究家の宮城秋乃さんが18日に461発を発見し、24日に県警と共にそれらを回収する際に新たに2発を発見した。宮城さんは「北部訓練場跡地でこれだけまとまって見つかったのは過去最多だ」と話している。

 未使用弾は長さ6・5センチ、直径が1・1センチ、不発弾は長さ約5センチ、直径が1センチ。これらはヘリパッド跡周囲の茂みで4カ所に分かれて埋まっていたという。ほかにも未使用の警告用に使われるとされる照明弾などの空包72発も見つかったが回収されていない。

 宮城さんは「素人が見て大量に見つかるレベルで残っている。政府機関がこの状態で『支障除去した』と発表している。事実と違う」と指摘。「森にすむ生き物たちのためにも本来森にない物質を早く片付けてきれいにしてほしい」と話した。