「住民意見踏まえ確実に」 玉城デニー知事、在沖海兵隊のグアム移転実施求める


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答弁する玉城デニー知事=27日午前、那覇市の沖縄県議会

 玉城デニー知事は27日の県議会9月定例会代表質問で、在沖海兵隊のグアム移転に伴う北マリアナ諸島テニアンで計画されている実弾射撃訓練場建設について「北マリアナ諸島の知事と面談した際、不発弾の問題や予算について懸念を示していた」と明らかにした。その上で「現地の住民の意見をしっかりと踏まえた上で、慎重かつ確実に実施することが重要だ」と述べ、日米両政府が合意した在沖海兵隊のグアム移転を進めるべきだとの考えを示した。

 平良昭一氏(おきなわ)への答弁。

 玉城知事は8月に米領グアムを訪問し、アンダーセン空軍基地や在沖米海兵隊のグアム移転に伴う米軍施設建設現場などを視察した。その際、米軍からは「2024年ごろから基地の移設が可能になる」と説明を受けたという。

 玉城知事は「グアム州知事は就労ビザの取り扱いは緩和されたが、長引く労働者不足を懸念していた」と述べ、現地で米軍施設建設の作業員が不足していることへの懸念が生じていることを明らかにした。その上で「住民の意見をしっかりと聞くという民主主義の基本を守ることが重要だ。日米両政府にもそのことを伝えたい」と述べた。【琉球新報電子版】