浦添からさらに延長するために解決すべきこととは… 沖縄都市モノレールの美里義雅社長


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今後の展望について語る沖縄都市モノレールの美里義雅社長=18日、那覇市安次嶺の同本社

 2003年の開業から約16年、沖縄都市モノレール(ゆいレール)の浦添延長区間での運行開始を前に、美里義雅社長に話を聞いた。

 ―浦添延長が始まることへの思いは。

 「県民の念願だったゆいレールの延長開業がようやく実現する。県民の理解と協力で迎えられることをうれしく思う。深刻化する交通渋滞の緩和、県経済のさらなる発展に寄与できるよう取り組んでいきたい」

 ―利用者の増加で車内の混雑も深刻化している。

 「10月1日から新しいダイヤを導入し、運行本数を増やす。特に朝の出勤時間帯は4分間隔で運行する時間を長くする。車両の3両化は2022年度までに製作会社の協力を得て進め、23年度には運行を始めたい。次年度の内閣府の概算要求に『沖縄都市モノレール3両化導入加速化事業』が盛り込まれており、予算が認められたら直ちに取り組む」

 ―資金確保に向け、財務状況の改善も必要になる。

 「社は現在、約27億円の債務超過があり、金融機関から借り入れをするには債務超過を解消する必要がある。県と那覇市からの借入金をDES(債務の株式化)という手法で解消をしたい。現在、要請をした段階であり、ぜひ協力いただけるようお願いしたい」

 ―浦添からさらに延長する可能性はあるか。

 「ないとは言えない。ただ、そのためには県の振興計画にさらなる延長を位置付けてもらうとか、延長先の自治体に支柱や駅舎などのインフラを整備してもらうとか、多くの課題を解決する必要がある。モノレール社が整備する必要がある部分も多く、3両化以上に資金が必要になる。さまざまな課題が解決できる見通しが立てば、将来的な可能性はあるかもしれない」
(聞き手 外間愛也)