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「とても満足」「毎年来てほしい」 移住の地で極上の芸能を堪能 琉球喜劇「五月九月」のボリビア公演


「とても満足」「毎年来てほしい」 移住の地で極上の芸能を堪能 琉球喜劇「五月九月」のボリビア公演 「五月九月(ぐんぐぁちくんぐぁち)」の劇中の様子(千葉聡史さん提供)
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 琉球喜劇コメディー「五月九月(ぐんぐぁちくんぐぁち)」(琉球芸能大使館主催、文化庁文化芸術振興費補助金、独立行政法人日本芸術文化振興会支援)がこのほど、オキナワ移住地のオキナワ日ボ協会ホールとサンタクルス市のイーグル劇場で上演された。ボリビア沖縄県人会とオキナワ日本ボリビア協会が受け入れ団体として支援した。

 幕が開けると、極上の琉球芸能と笑いを誘うコメディーで会場は熱気にあふれ、観客の笑顔が絶えない公演となった。古典舞踊、古典音楽、島々の芸能、組踊など多彩な琉球芸能とドタバタ劇が展開され、観客を大いに沸かせた。

 同作品は、中国と薩摩の両国の文化から影響を受けつつ、独自の文化を築き上げてきた琉球王朝時代が舞台。琉球王朝の外交、歓待の様子をコメディー仕立てで喜劇として演劇化した。沖縄の作品として初めて文化庁芸術祭(2019年度)の大衆芸能部門で大賞を受賞した作品だ。

 サンタクルス市での公演のみを予定していたが、苦難の中でオキナワ移住地を築き上げてきた先駆者への感謝と、次世代の若者に故郷・沖縄の伝統芸能や文化を伝えたいとの思いから、2公演の実施に至った。

 観客からは「楽しみで一番いい席を取ろうと早く来た。すごい舞台が見られて長生きしていて良かった」「笑いあり、感動あり、とても満足でした」「見たことのない衣装ばかり。全部きれいだった」「沖縄の芸能がたくさん詰まっていて、うちなーぐちの内容も全部分かって楽しめた」「毎年、沖縄から芸能団が来てほしい」と絶賛の声が上がっていた。
 (安里三奈美通信員)

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