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<うちなーEYES グローバルMIND>37 遠山光一郎 泡盛を世界へ 多様な飲み方 追求を 沖縄観光紹介にも有効


<うちなーEYES グローバルMIND>37 遠山光一郎 泡盛を世界へ 多様な飲み方 追求を 沖縄観光紹介にも有効 タイの日本大使公邸での泡盛紹介
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 シンガポールで開催されたバーテンダーや飲食業界関係者用の世界的な展示会で、参加した泡盛酒造所数社のアテンドや通訳者のとりまとめ、ブースでのプロモーションをする機会があった。タイ国日本大使館の泡盛イベントに「泡盛ジンブナー」として参加させていただき、泡盛のプレゼンテーションとプロモーションをした。

 この二つの貴重な体験を通して、ジンやテキーラ、ラムなどと並ぶ蒸留酒として、泡盛を世界的に位置づける必要性や、ロックや水割りだけでなくカクテルなど多様な飲み方を追求すること、タイ米を使用し歴史的に泡盛伝来の諸説もあるタイという重要国での取り組みの大切さを感じた。

 各酒造所も海外展開を真剣に考えて長く取り組みを続けており、テイストやボトルデザインなどを国際展開できるように努力している。今回は直接、海外の業界関係者と話す機会があった。常に市場は新しいものを求めており、泡盛が世界的スピリッツとして参入できる可能性は大きいと感じた。同時に流通やマーケティングの仕掛けなど乗り越えるべき多くの課題も見えた。微力ながら、私も今回の経験を生かし、継続的、段階的なお手伝いができればと願っている。

 コロナ禍で活動が全くできない時に習得した、国際利酒師の資格取得をきっかけとして今回、泡盛に関わらせていただいた。奥が深い泡盛のことを継続して勉強して、より高いレベルで専門的な事柄を的確に理解し、鋭く交渉して相手の心に入り込むなど、泡盛や沖縄観光の紹介をスマートにできるようにしたい。

 泡盛を通した沖縄の紹介も、とても有効だと感じている。例えば離島を含め沖縄全域にある酒造所の紹介を基に、地域観光や物産の紹介など、観光と物産の融合にも取り組みたい。各国の空港を訪れると、世界中のお酒をそろえた免税店は活気がある。そこで泡盛を普通に手に入れられること、また世界中の有名バーで泡盛カクテルを気軽に注文できる時が来るのを夢見たい。ぐすーよー、カリーさびら!

 (シンガポール通信員)