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沖縄県と那覇市が活用賞 全国市民オンブズマン連絡会議が外部監査の「通信簿」


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沖縄県と那覇市が活用賞 全国市民オンブズマン連絡会議が外部監査の「通信簿」 沖縄県庁
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 全国市民オンブズマン連絡会議(名古屋市)は19日、都道府県と政令市、中核市に義務付けられている包括外部監査の2022年度の内容を評価した「通信簿」を発表した。県の防災事業をテーマにした岐阜県の監査を「オンブズマン大賞」とし、愛知県と東京都大田区の監査を優秀賞に選んだ。優秀賞に次ぐ「活用賞」に、沖縄県と那覇市が選ばれた。

 岐阜県の監査報告書は県の防災事務を予防、応急対策、復旧の観点から調査し、有効性や実効性を高める体制づくりなどを求める内容。監査人が防災士の資格を取り、県の事務に重複があることなど実践的な指摘をした点が評価された。

 愛知県は自治体による債権回収業務、大田区は法令順守などに向けた区の内部統制制度がテーマだった。一方、12自治体については内容に欠点が目立つとして「改善要望」を出した。

 包括外部監査は自治体の行財政を弁護士や公認会計士らがチェックする制度。有志でつくる連絡会議の評価班は22年度の134自治体の監査報告書を調査した。

 名古屋市で記者会見した評価班の福島正人事務局長は「どこの県や市が大賞だという点に関心が行きがちだが、宝の持ち腐れにならないよう自治体は報告書の内容を真摯(しんし)に捉え対応してほしい」と話した。

 23、24日に仙台市で開かれる全国市民オンブズマン仙台大会で表彰される。
(共同通信)