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元知事・稲嶺恵一さんが語る「沖縄人」とは? 県外出身者で構成「ふるさと会」で講演


元知事・稲嶺恵一さんが語る「沖縄人」とは? 県外出身者で構成「ふるさと会」で講演 「沖縄全国ふるさと会」が一般社団法人となったことを記念した講演会に参加する会員ら=19日、那覇市のパシフィックホテル沖縄
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄で暮らす県外出身者らからなる「沖縄全国ふるさと会」(吉岡修代表理事)が一般社団法人となったことを記念した講演会が19日、那覇市のパシフィックホテル沖縄で開かれた。会員ら70人以上が参加。元県知事の稲嶺恵一さんが「沖縄人と大和人 ウチナーンチュとヤマトンチュ」をテーマに講演し、ヤマトや中国などの影響を踏まえて沖縄の歴史や文化などについて言及した。

 ウチナーンチュの概念について、稲嶺さんは「(以前は)沖縄人プラス沖縄県人割る2ではないかと思っていた」と話す。しかし、生まれた時から施政権が日本に返還された復帰後世代が増え、時代の変遷を経て「沖縄人という部分が薄れつつあるのではないか」と推測した。

 一方、苦難を受け続けた歴史的体験から、ウチナーンチュはかつて本土出身者らをヤマトンチュとして区別していたが、復帰後はマスメディアを通じて東京の文化に触れることで心情的な距離が狭まり、「意識が変わった」とみる。そうしてヤマトンチュに対する意識が薄れ、呼称として使われる頻度が少なくなっているとの見方を示した。

 沖縄の文化については「日本や中国、韓国、東南アジアとの交流を通し、文化が形成された」とし、あらゆる文化を受け入れたチャンプルーであることが独自性を生み出していると指摘する。「近年は個々を大事にし、異質なものを認める時代になっている。そこから離れたかたちでは発展は生まれない」と述べ、県外出身者との交流深化が沖縄発展の鍵であると強調した。

 (小波津智也)