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建設事務で女性就労を支援 かつての3K、労働環境変わる 9人が研修 沖縄県母連・県中小建設業協


建設事務で女性就労を支援 かつての3K、労働環境変わる 9人が研修 沖縄県母連・県中小建設業協 南部国道事務所の職員から工事の概要を聞く参加者ら=21日、豊見城市瀬長の小禄道路工事現場
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄県母子寡婦福祉連合会(県母連)は、県内のひとり親を含む女性求職者の多様な働き方を推進する目的で「建設技術事務研修」を開催している。県雇用政策課の受託事業で、県中小建設業協会が講師を務めている。期間は12~26日までの計6回。9人が参加している。8月には製パン技術習得を目的にした研修会を開催した。

 9月21日の研修会では豊見城市の小禄道路の橋脚工事現場を見学した。同工事では設計図面を立体的に表示する技術のBIM/CIMが採用されていて、業務の効率化が進んでいる。女性の技術者が活躍していることもあり、参加者は作業員の説明を熱心に聞いていた。VR(バーチャル・リアリティー)を使った事故体験教育や工事現場にある安全掲示板の説明などもあった。

 研修会に参加している与那嶺愛さん(32)=糸満市=は建築の勉強をしているといい、「実際の現場を見て就労のモチベーションになった。座学では得られない新鮮さがあった」と話した。

 同協会の松田由紀子女性部部長は「建設業はかつて3K(きつい・汚い・危険)と言われてきたが、就労環境は大きく変わっている。今後も業界のかっこよさを伝えていきたい」と意欲を語った。

 (渡真利優人)