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研究者でCEOが語る「女性の健康」 更年期障害との向き合い方、涙ぐむ参加者も


研究者でCEOが語る「女性の健康」 更年期障害との向き合い方、涙ぐむ参加者も 講演するオリガ・エリセーバさん=1日、県総合福祉センター研修室
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄県母子寡婦福祉連合会(与那嶺清子会長)は1日、那覇市の県総合福祉センターで母子部研修会を開催した。HerLifeLab代表取締役CEOで沖縄科学技術大学院大学(OIST)客員研究員のオリガ・エリセーバさんが「女性のライフステージと健康」をテーマに講演し、ひとり親家庭の母親約50人が熱心に聞き入った。

 エリセーバさんはベラルーシ出身の内科専門医。3人の子の母という立場から「母親にとって、自分の健康について考える優先順位は最も低くなりがちだ」と指摘。社会的な重圧や女性が直面する健康問題についての研究データ不足、専門家の不十分な教育による適切なヘルスケア不足など女性たちが置かれている現状の課題を挙げた。

 過多月経や器質性月経困難症といった女性特有の疾患に使われるミレーナ(子宮内避妊器具)やピル(経口避妊薬)の効果、デメリットなど最新医療の情報を説明。体験談を交えた更年期障害との向き合い方を聞いて涙ぐむ参加者も見られた。

 講演後はエアロビクスインストラクターの永渕悦子さんによるピラティスレッスンも行われた。与那嶺会長は「女性の体について学び、それぞれのライフステージでの心や体調の変化と向き合うことで、前向きに生きてほしい」と呼びかけた。

 (普天間伊織)