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<福祉の窓>1029 人工呼吸器の父、療養先は? ソーシャルワーカーに相談を


<福祉の窓>1029 人工呼吸器の父、療養先は? ソーシャルワーカーに相談を
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 高齢の父親が肺炎になって救急病院に入院し、現在は人工呼吸器を使用するようになりました。退院後、家族だけで面倒をみることは、機械の管理や緊急時の対応の面で無理な状態です。何か良い方法を教えてください。


 人工呼吸器を使いながら、自宅で生活しておられる方は多くいらっしゃいますが、ご家族の都合やご高齢のため不安があることも確かです。このような際に、利用できるサービスには訪問看護サービスや老人ホームなどの介護施設、あるいは地域包括ケア病棟などが考えられます。

 訪問看護や介護施設を利用する際は、役所で要介護認定を受ける必要がありますが、地域包括ケア病棟(以下、地ケア病棟)は2014年に新設されたもので、主に「急性期治療(救急病院での治療)は終わったものの、退院するにはもう少し治療やリハビリが必要な患者さん」や「手術や急性期治療は必要ないものの、体調を崩し自宅や介護施設での療養が難しい方」を緊急に受け入れています。その後、「リハビリやさまざまな社会保障制度を活用し自宅や適切な生活の場へ橋渡しをする」といった三つの役割を担っています。また、それ以外にも自宅療養されている医療依存度の高い(人工呼吸器使用・喀痰(かくたん)吸引が頻回など)方のレスパイト入院(介護者の負担軽減目的での一時的入院)や、みとり目的の受け入れを行っている地ケア病棟もあります。

 どのサービスを利用するのかは、お父さまご本人やご家族の状況などによって異なると思いますが、まずは現在入院中の病院のソーシャルワーカー、またはお近くの地ケア病棟を訪問し、ご相談ください。

(沖縄県医療ソーシャルワーカー協会 大嶺洋)


 県ソーシャルワーカー協議会は福祉にまつわる相談を受け付けます。宛先は、〒901-2299宜野湾市、宜野湾郵便局私書箱73号「福祉の窓」係まで。