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【こんな人】新しい視点取り入れ発展を 沖縄県高校野球連盟会長に就任した眞榮田義光さん


【こんな人】新しい視点取り入れ発展を 沖縄県高校野球連盟会長に就任した眞榮田義光さん  眞榮田 義光さん
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 三太

 根っからの野球好きだが、選手ではなかった。中学は別競技をしており、高校から野球を始めることに迷いがあった。心残りのある青春時代を過ごしたが、「いつも野球部を応援していた」と影の応援隊長だった。

 大学生の頃に教育実習先の母校・那覇高で高校教員を目指す意思を固めた。野球部の生徒らと接する中で、「野球」と「教育」の両方を実現できると確信したからだ。

 補助教員として赴任した大平高(現陽明高)で初めて監督として指導する立場に。部員は5人。2年目に9人に増え、「1回戦突破が忘れられない」と懐かしそうに振り返る。

 向陽や名護で本格的に指導し、県立総合教育センターに在籍していた時期も開邦の選手たちと勝利を目指した。名護高時代、九州大会が沖縄開催のため、県大会4強入りで念願の九州出場を果たした。「地域の皆さんが喜んでくれたのを今でも覚えている」と感慨深そうに語る。

 立場は違えど、「選手と共に、汗も涙も一緒に流した」と高校時代に味わえなかった青春の1ページを心に刻んだ。スポーツはあくまで「教育の一環」と説き、「人とのつながりや人格形成の場であるべき」と強調する。

 「トップダウンで物事を決めたくない。若い指導者たちが新鮮な目で見た意見を大事にしながら、新しい視点を取り入れて発展させていきたい」と決意する。選手たちに向け、「何よりも野球を楽しんでほしい」と願う。那覇市出身、豊見城市在住。妻との間に娘2人。57歳。

 (大城三太)