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帰ってきた鼓動 4年ぶりの「熱い夜」酔いしれる 全島エイサーまつり中日


帰ってきた鼓動 4年ぶりの「熱い夜」酔いしれる 全島エイサーまつり中日 威勢のよいかけ声とともに勇壮な演舞を披露する沖縄市池原青年会=9日、沖縄市コザ運動公園陸上競技場(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【沖縄】第68回沖縄全島エイサーまつり中日の9日に開催された第45回沖縄市青年まつり。コロナ禍の中断を越え、4年ぶりに帰ってきたエイサーの勇壮な演舞に、県内各地から詰めかけた人々は目を輝かせた。会場のコザ運動公園陸上競技場は人混みでまっすぐ歩けないほど。人々は響く太鼓と三線の音色に耳を傾け、久々の“熱い夜”に酔いしれた。

 午後3時に開会すると、各団体が次々とステージで演舞を披露した。「エイサーのまち」沖縄市の11青年会に加え、名護市や金武町の青年会も参加した。それぞれの地域に受け継がれる伝統の舞は多彩で、人々を飽きさせない。

 夏の強さが残る日差しに、時折降る小雨。青年らは力強いバチさばきと気合に満ちた演舞を披露した。青年会の掛け声に合わせ、会場からも手拍子や指笛が響いた。

 日が落ちるにつれて、会場には親子連れや浴衣姿の観客が増え始め、終盤は足の踏み場もないほどの熱気を帯びた。

 諸見里青年会の演舞に合わせて手太鼓をたたいた照屋李斗ちゃん(2)は「楽しい」とステージに熱視線を送った。父の健斗さん(26)は「息子は祖父母からもらったパーランクーを毎日たたくほどのエイサーファン。いつかこの舞台で踊っている姿を見たい」と期待した。

 最後はカチャーシーで観客とまつり関係者らが一体となって盛り上がり、レーザーショーと打ち上げ花火に会場のボルテージは最高潮となった。

(名嘉一心)