いっこく堂さん「芸の道、一歩踏み出す」 プロ野球選手を夢見た小学生時代、近所に住んでいた歌手とは 北谷高校(1)<セピア色の春>


いっこく堂さん「芸の道、一歩踏み出す」 プロ野球選手を夢見た小学生時代、近所に住んでいた歌手とは 北谷高校(1)<セピア色の春> いっこく堂さん
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 「あれ、声が、遅れて、聞こえて、くるよ」。口の動きに遅れて時間差で声を発し、2体の人形を同時に操り、唇を全く動かさない腹話術は見る人を驚かせる。希代の腹話術師、いっこく堂(60)は北谷高校4期生。芸の道を志し、実現するために高校時代に大きな一歩を踏み出した。

 5歳から沖縄市で暮らした。中の町小学校時代は野球部に所属し、プロ野球選手を夢見た。学校ではお楽しみ会などがあれば「ちょっとだけよ」と加藤茶のモノマネをして、周囲を笑わせていた。

 その頃、近所に住んでいたのがフォーク歌手の佐渡山豊だった。「芸能活動が近い存在に感じた。甘く考えていたかもしれない」と振り返る。自然と芸人や役者に憧れていった。

(文中敬称略)
(仲村良太)