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国会召集訴訟 「実質勝訴」「人権を守る砦の務め果たした」 沖縄選出議員ら評価 召集要求に一定の指針


国会召集訴訟 「実質勝訴」「人権を守る砦の務め果たした」 沖縄選出議員ら評価 召集要求に一定の指針 最高裁の判決を受けて会見する訴訟原告の国会議員らと代理人弁護士ら=12日、東京地裁
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【東京】国会召集の違憲訴訟最高裁判決で、国会召集要求に一定の指針を示す反対意見が出たことを受け、原告となった県選出国会議員らは12日、東京地裁で会見し、判決を実質勝訴と受け止めた。

 伊波洋一参院議員は「国会が開かれなければ沖縄の米軍基地などを委員会審議もできないし問題提起できなかった。それだけに判決は大きな成果だ」と語った。

 県内からは現職、元職の国会議員4人が原告となった。元参院議員の原告糸数慶子さんは「沖縄の抱える問題を議論もできず、終わったこともあった」と召集要求に応じない政府にいらだった過去を振り返りつつ、「原告の立場に立った宇賀克也裁判官の反対意見は心強く、人権を守る砦(とりで)として務めを果たしてくれ期待を持てた」と喜んだ。

 県内国会議員の訴訟代理人を務めた小口幸人弁護士は「内閣に召集義務があることをしっかりと多数意見でも示し、要件が満たされれば法律上の争訟として確認訴訟を起こせるとの解決指針を示した」と話し、召集に応じない内閣に今後もくぎを刺す判決内容として評価した。
 (斎藤学)