障がい者 アートで喜び 那覇でシンポ 東ちづるさん活動報告


障がい者 アートで喜び 那覇でシンポ 東ちづるさん活動報告 シンポジウムで基調講演する東ちづるさん=17日、那覇市泉崎の琉球新報ホール(ジャン松元撮影)
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 アートを通して障がい者の自立を支援する一般社団法人ドアレスアートオキナワは17日、県外の取り組みを通して活動の意義を考えるシンポジウム「第2回NEXT DOORシンポジウム―県内と県外を結ぶ―」を、那覇市泉崎の琉球新報ホールで開いた。障がい者アートの支援を手掛ける俳優の東ちづるさんが基調講演し、社会の変化に合わせた発信方法などを事例も交えて解説した。

 東さんは2011年に、自閉症に関する研究会議でのイベント開催を皮切りに「誰も排除しない『まぜこぜの社会』」を目指し、社団法人を開設して活動してきた。

 講演ではスターバックスコーヒーに働き掛け、店舗に障がい者アートの展示を実現させた取り組みを紹介した。作品作りは、会社側の注文に沿ってアーティスト(障がい者ら)に依頼したことに触れ「要求されることは障がい者にとっては大きな喜びだった。それは発見だった」と振り返った。「支援員はこれまで負荷をかけていいのかと、守ろうとしていたと思う。しかしこのプロジェクトを通して負荷をかけて良かったんだと分かった」と語った。店舗で不特定多数の人に発信することで理解が広がり「街が変わっていく」と表現や発信方法の重要性を挙げた。
(謝花史哲)