【沖縄】沖縄市立北美小学校6年の相煌政(こうせい)さん(12)がこのほど、国家資格の危険物取扱者試験で乙種1~6類全てを取得した。県内の小学生では初めての記録。最難関とされる「甲種」とほぼ同様の効力がある。小学4年で挑戦を始め、丙種も取得し、乙種全てを制覇した。今年12月には全てを網羅する「甲種」の試験を受験する予定で、県内最年少記録の更新を見据えている。
危険物取扱者は化学薬品や可燃物などの扱いに関する資格。同じ資格を保有する父の綱政さん(47)が「国家資格の中では比較的取りやすく、資格に挑戦する入り口には最適」だと考え、煌政さんに挑戦を促した。
沖縄市泡瀬にある集中力や記録力を高めるトレーニングの教室にも通い、1日3~4時間集中して教材を読み込んだ。休日は綱政さんの事務所でパソコンを使い、インターネットを駆使して分からないことを調べるなど、独学で知識を蓄積していった。
5年生の後半に乙種の基本的知識とされる「4類」を取得。挑戦を続け、今年8月の試験で全6種の取得を達成した。
危険物取扱者資格に挑み始めて以降、実体験も積んできた。自宅の車にガソリンを入れる際には、ポケットに資格を忍ばせた煌政さんがノズルを握る。引火を防ぐためにまず静電気除去シートに触り、給油の際にも摩擦で静電気が出ないように「優しい動き」を心掛けるそうだ。
将来は電気関係のエンジニアになりたいという煌政さん。「ボイラー技士や第三種電気主任技術者などの資格を取っていきたい」と先を見据えた。
(島袋良太)