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「寝耳に水」「事実なら議員辞職を」 那覇市議で前議長・久高氏の家宅捜索 関係者ら困惑 沖縄


「寝耳に水」「事実なら議員辞職を」 那覇市議で前議長・久高氏の家宅捜索 関係者ら困惑 沖縄 那覇市役所【資料)
この記事を書いた人 Avatar photo 吉田 健一

 政務活動費の不正受給疑惑を巡る那覇市議会前議長の久高友弘氏(75)宅などへの警察による家宅捜索を受け、市議会関係者に衝撃が走っている。降ってわいた政務活動費不正疑惑に、同僚議員や議会事務局職員からは「寝耳に水だ」などと驚きの声や、「事実なら議員辞職すべきだ」などと困惑や抗議の声が交錯した。

 強制捜査から一夜明けた6日、議会事務局には本紙を含む報道各社からの問い合わせが相次いだ。議会事務局の担当者は久高氏に対する強制捜査について「推移を見守りたい」としつつ、久高氏の政務活動費に関する行為が不正と確定すれば「当然、返還請求する」と語った。

 議会事務局によると、久高氏が議長時代の今年3月に議長室で現金5千万円の受け渡しがあったとの新聞報道が出て以降、県警から複数回にわたって久高氏に関する資料提供の依頼があったという。同担当者は「求められた資料はすべて提供した。事務局としても引き続き捜査に協力したい」と語った。

 政務活動費不正受給疑惑の報道を受け、野原嘉孝議長は「久高氏の行為が不正だったのか、あるいは認識の違いなのか見極める必要がある。今後の捜査の状況を注視したい」と語った。

 久高氏が所属する与党会派「自由民主」の粟國彰会派長は「新聞を見て知った。まさに寝耳に水で、どのような状況か全く分からない。推移を見守りつつ、今後の対応については会派内で協議したい」と語った。一方、野党会派共産の古堅茂治氏は「言語道断だ」と批判。「不正が事実ならすぐに議員辞職すべきだ」と語気を強めた。

 知念覚市長は「どのような形の捜査なのか、私には情報が入っていない。推移を見守るしかない」と述べるにとどめた。 (吉田健一)