きょう8日、いよいよ那覇大綱挽が行われる。本番に向け、西の旗頭7旗の旗持(はたもち)らによる合同練習が4日夜、開南小運動場で行われた。西の旗頭の持ち手による合同練習は史上初めて。「サー、サー、サー、サーッ」のかけ声の下、西地区の旗持が代わる代わる練習竿(ざお)を天に掲げた。合同練習は西の結束力を高めることが目的で、2016年以来の大綱挽での勝利を目指す。大綱挽は8日午後2時半から国道58号久茂地交差点で実施され、旗頭行列(うふんなーすねーい)は大綱挽の前に国際通りで行われる。
大綱挽を盛り上げるのに欠かせない旗頭。那覇大綱挽保存会が認定する伝統旗頭は西7旗(西一番、辻、久米、若狭・松山、垣花、泉崎、小禄)、東7旗(東一番、安里、壺屋、泊、久茂地、首里、真和志)の計14旗ある。同保存会によると旗頭を躍らせる旗持は、ちゅらばた(美ら旗、旗頭を見事に躍動させること)を競うことで、かつては那覇男子一生の誉れとされた。
那覇大綱挽の過去の戦績は、東が16勝14敗17引き分けと勝ち越しており、西は2016年を最後に負けや引き分けが続く。今年こそ勝利を呼び込みたいとして、泉崎旗頭実行委員会の呼びかけで合同練習が実現した。
福原敬実行委員長は「合同練習を通じて旗持の意思統一を図り、なんとしても今年の綱挽は勝利する」と力強く語る。
さらに、泉崎旗頭実行委員会には今年、開南小6年の與那原優眞さん(11)が最年少旗持として参加する。優眞さんの父良治さん(46)は旗持歴30年余の大ベテランで本番では旗指揮を務める。今回の大綱挽には優眞さんを含めて長女の心菜さん(18)、長男の斗眞さん(14)の家族4人で挑む。良治さんは「旗頭という伝統を継承するために大人としての手本を示し続けたい」と語り、優眞さんは「緊張するが、勝つために頑張りたい」と意欲をのぞかせた。
(吉田健一)
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