久高・前那覇市議会議長が失職 議員辞職願を現議長が許可 金銭授受疑惑で 沖縄


久高・前那覇市議会議長が失職 議員辞職願を現議長が許可 金銭授受疑惑で 沖縄 久高友弘氏
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 前那覇市議会議長の久高友弘市議による金銭授受疑惑を巡り、那覇市議会は20日、各派代表者会議を開いた。議会から出席を求められていた久高氏は体調面や捜査に支障が出ることなどを理由に欠席した。一方、野原嘉孝議長は久高氏から18日に提出された議員辞職願を許可した。久高氏は議会が求めてきた説明責任を果たすことなく、議場を去ることになる。
 議会事務局によると、19日に久高氏の弁護人から欠席の連絡が文書であった。欠席理由について、①(警察による)任意聴取が断続的に行われている状況では捜査に支障をきたす恐れがある②持病の治療により体力的に厳しい③辞職願を提出し、出席する立場にない―を上げた。
 野原議長は久高氏の欠席について、「ぎりぎりまで出席を求めたが実現できず誠に残念。市議会で虚偽の説明をし、市民を欺いたことは非常に重く、市民の信用を著しく失墜した責任は重く看過できない。不正行為の事実はざんきの念に堪えない」と語った。
 金銭授受疑惑を巡って、久高氏は政務活動費約190万円を不正受給した疑いで、県警による家宅捜索を受けたほか、那覇市有地の所有権を巡って、議長室で不動産コンサルタント会社代表の男性らから現金4千万円を受領したと証言している。市有地について久高氏は本紙取材に、複数の市議に議会で取り上げるよう働きかけていたことを認めている。
 政務活動費の返還について、久高氏から192万円を返還すると書かれた申出書が提出されている。