水道料値上げ幅圧縮求め、意見書を可決 給食費無償化も 那覇市議会が全会一致


水道料値上げ幅圧縮求め、意見書を可決 給食費無償化も 那覇市議会が全会一致 県が検討している水道料金値上げの延期などを求める意見書を、全会一致で可決した那覇市議会=6日午後、那覇市の市議会本会議場
この記事を書いた人 Avatar photo 吉田 健一

  那覇市議会(野原嘉孝議長)の臨時会が6日午後開かれ、水道料金の値上げを検討している県に対して、値上げ時期の先送りや値上げ幅の圧縮などを求める意見書を全会一致で可決した。併せて、国や県に給食費無償化の早期実現を求める意見書も全会一致で可決した。宛先は水道料金に関する意見書が知事で、給食費に関する意見書は首相や知事など。意見書は10日に関係者に直接手渡す予定。

 水道料金に関する意見書では、料金の値上げ方針については安定供給継続のため「やむを得ない」と理解を示した。ただ、県民や事業者への影響が大きいとして①改定料金の圧縮②段階的な対応と負担感の軽減③値上げ時期を2025年度以降に先送りする―の3点を求めた。

 現在、那覇市を含む県内28市町村に水を供給する県企業局は、県議会11月定例会に料金を改定するための条例案提出を目指しており、値上げ幅は2割程度になる見込み。企業局から市町村への供給単価は現在1立方メートル当たり102円24銭(税抜き)で、税抜きの単価が改定されれば30年ぶりとなる。

 関係者によると、県は1立方㍍当たり23円程度の値上げを、24年10月から実施する方向で調整しているという。

 水道料金の値上げを巡っては、県市長会が10月31日の臨時総会で急激な値上げは認められないとする文書を出すことを決めた。今後、他の市町村でも同様の動きが広がるとみられる。