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嘉手納高にエレベーターを 進学希望の脳性まひの生徒と両親が要望 沖縄県「来年度中目指し、取り組む」


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この記事を書いた人 Avatar photo 高橋 夏帆

 脳性まひのため車いすで生活する沖縄市立山内中学校3年の男子生徒(15)と両親が、県立嘉手納高校へのエレベーター設置を求めている。

 8月に要望書を受け取った県教育委員会施設課の職員が9日、県庁で母親(45)と相談役のNPO法人県自立支援センター・イルカの職員に取り組みを報告した。平田直樹施設課長は同校の管理棟と校舎とをつなぐ渡り廊下に設置予定だとして、「来年度中を目指して取り組んでいる」と説明した。
 男子生徒は来年度、学び直しが特徴の嘉手納高校総合学科キャリアアップコースへの進学を希望している。同校には現在、車いすを使用する生徒が2人在籍し、階段昇降機2台が設置されている。

 しかし、ひとつ上の階との往復に約15分かかり、移動に長時間要することからエレベーター設置を望んでいる。男子生徒は電動車いすの使用を予定しており、階段昇降機の使用も厳しくなるという。

 教室移動にかかる時間への配慮を要望したほか、障がいのある生徒の生活や学習を支える支援員について、トイレや着替えでも介助が必要な点から同性の男性支援員の優先的な配置も求めた。
 県教委によると、県立学校59校でエレベーターを設置している学校は34校。車いすを使用する生徒は9校に10人在籍している。

(高橋夏帆)