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軍拡への危機感、黄色で示そう 県民平和大集会向け呼びかけ フランスの県出身者から寄贈も


軍拡への危機感、黄色で示そう 県民平和大集会向け呼びかけ フランスの県出身者から寄贈も 「イエロー・ウエーブ・オキナワ」のチラシ
この記事を書いた人 Avatar photo 慶田城 七瀬

 「有事ムードに黄色信号」。黄色のアイテムを身に着けて軍拡への危機感を共有しようという呼びかけが交流サイト(SNS)などで広がっている。「イエロー・ウエーブ・オキナワ」と名付けられた取り組みで、23日に那覇市で開かれる県民平和大集会にちなんで集会参加者や、仕事や育児、介護などのため集会に参加できない人に対して意思表示を促している。

「イエロー・ウエーブ・オキナワ」の取り組みに賛同しチラシやリボンを一角に置く名護市辺野古の飲食店「ヘブン・ヘブン」(提供)

 呼び掛け人の1人、島袋ひろえさん=40代=によると、県民が戦争に巻き込まれるかもしれないという危機感を象徴する色として黄色を採用したという。

 島袋さんは2000年の沖縄サミット当時、基地反対の思いを赤色で示す「レッドカード運動」を提唱したことがある。当時の支援者が今回の活動に賛同し協力しているという。

 レッドカードに続き今回もリボン作りに協力した恩納村に住む自営業の50代女性は「子ども2人の送迎や仕事で本当に余裕がない」と話す一方、「集会で人数ばかりが取り上げられるのがもどかしい」と感じている。「(沖縄の人は)気にしてないと(政府に)思われたくない。何も意思表示しなければ軍拡がどんどん進んでしまう」と危機感を募らせた。

 集会当日は、「イエロー・ウエーブ・オキナワ」のメンバーが会場でリボン100個を配布する。集会に向けてフランス・パリに住む沖縄出身者から寄贈された。

 今月5日に北谷町で開かれた辺野古新基地建設をめぐる国の代執行に反対する県民集会で、玉城デニー知事が黄色のレイを着けていたことから「#黙って黄色いものをあげる」とのハッシュタグと共にX(旧ツイッター)でも「黄色の波」が広がりつつある。

(慶田城七瀬)