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「経済効果、北部全体に波及」 名護市長や地元関係者、観光業や人材育成に期待 沖縄・北部テーマパーク


「経済効果、北部全体に波及」 名護市長や地元関係者、観光業や人材育成に期待 沖縄・北部テーマパーク 協定書に署名する渡具知武豊名護市長(手前)とジャパンエンターテイメントの加藤健史代表取締役=2020年10月30日、オリオン嵐山ゴルフ倶楽部
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 今帰仁村と名護市にまたがるオリオン嵐山ゴルフ倶楽部跡地で整備が進むテーマパークの、ブランド名やコンセプト、開業時期などが27日に明らかになり、地元の関係者からは地域経済の振興や発展に期待する声が上がった。
  
 名護市の渡具知武豊市長は「都会では感じられない大自然のエネルギーを感じることのできるパークになると思い、開業を心待ちにしている」とコメント。事業を進めるジャパンエンターテイメント社が名護市、今帰仁村と締結した包括連携協定に触れ「観光リゾート振興や雇用促進、食材、物品の調達などについて連携しており、地元だけでなく北部地域全体への経済波及効果に大きく期待している。今後も地産地消を要望しながら、連携を強めたい」と語った。


 今帰仁村観光協会の横澤一美事務局長は「わくわくする感じ」と期待感を示した。村内では「素通り観光」が課題になっているとし「テーマパークだけでなく今帰仁村にも興味を持ってもらえるように、本物の自然の営みなどを観光客に提供する準備を進めている」と強調した。
 今帰仁村商工会の高田勝会長は「マーケティングなどのノウハウを身に付けた人材を育成できるという面ではありがたい。地元企業も、地域活性化にどうつなげていけるかを考えないといけない」と述べた。

 名護市観光協会の前田裕子理事長は「やんばるの自然を生かしたアクティビティが盛り込まれ、ますます楽しみにしている」と話した。その上で「アクセス道路など、交通網も早く整えなければいけない。北部に滞在してもらうために(経済界も)頑張らないといけない」との考えを示した。ジャパンエンターテイメント社と名桜大学が結んだ包括協定にも触れ、「やんばるの観光業に携わる人たちのスキルアップにつながってほしい」と願った。

 (池田哲平、金城大樹)