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オスプレイ墜落「一歩間違えば…想像すると恐ろしい」 嘉手納基地周辺の住民


オスプレイ墜落「一歩間違えば…想像すると恐ろしい」 嘉手納基地周辺の住民 屋久島沖の墜落事故後、米軍嘉手納飛行場に着陸するオスプレイ=29日午後6時18分、嘉手納町(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 29日に鹿児島県屋久島沖に墜落した米軍横田基地所属のCV22オスプレイ。離陸した山口県岩国基地から向かっていた先は、米空軍嘉手納基地だった。嘉手納基地には横田所属のCV22がたびたび飛来しており、周辺住民は改めて不安や憤りの声を上げ、飛来禁止を求めた。

 第4次嘉手納爆音訴訟の新川秀清団長は「これまで静かな夜を求めて訴訟を続けてきたが、最近は次々と外来機の飛来や新たな機種配備が続き、もう身の危険を感じる」と事故に憤った。「嘉手納基地に向かう途中という身近な状況で起きた事故で、一歩間違えばと想像すると恐ろしい。沖縄からの声が日本にも米国にも全然届いていない」と話した。

 嘉手納基地を離着陸する米軍機の飛行ルートとなっており、過去に墜落事故もあったうるま市民からも怒りの声が上がった。1959年に起きた宮森小学校への米軍ジェット機墜落事故を語り継ぐ「石川・宮森630会」の久高政治会長は、「米軍機事故で大きな被害を受けたわれわれとしては、今回の事故に強い憤りを感じる」と話した。同会はオスプレイの安全性を理由に配備にも反対の声を上げてきた。「沖縄は住宅地の上空をオスプレイが飛ぶ。安全性が信用できない機体が頭上を飛ぶことを許してはいけない」と危機感を表した。

 (金盛文香、島袋良太)