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不明者「早く家族の元に」 屋久島住民 米軍オスプレイ墜落


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 鹿児島県・屋久島沖で墜落した米空軍輸送機CV22オスプレイの搭乗員5人の遺体が4日、海中で見つかり、墜落を目撃した屋久島の住民らからは「早く家族の元に返してあげて」と気遣う声が聞かれた。

 飛行中にエンジン部から火を噴くオスプレイを目撃した屋久島町の村本勉さん(75)は「早く家族や関係者の元に帰って安らかに眠ってほしい」と願った。

 海上に墜落した瞬間を目の当たりにし、捜索に尽力してきた漁師の伊藤佳代さん(46)は「搭乗員全員が見つかるまでは、人命救助が優先」と語った。一方で、島では自衛隊などの関係車両が行き交い、沖合では捜索に当たる海上保安庁や自衛隊の艦船が展開しており、「安心して漁に出られる日はいつになるのか」と不安そうに話した。

 屋久島町は4日、米軍や防衛省の担当者との意見交換会を開催。報道陣の取材に応じた荒木耕治町長は「人命救助が優先」と断言したが、町民のなりわいに支障が生じている事態に、複雑な胸の内をうかがわせた。

(共同通信)