【動画】ブルーインパルス、空自那覇基地で展示飛行 美ら島エアーフェスタ ゲート近くでは自衛隊増強に抗議活動も


【動画】ブルーインパルス、空自那覇基地で展示飛行 美ら島エアーフェスタ ゲート近くでは自衛隊増強に抗議活動も 展示飛行する自衛隊のブルーインパルス=10日午前11時4分
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 航空自衛隊那覇基地で行われる「美ら島エアーフェスタ2023」にあわせ、空自の曲技飛行隊「ブルーインパルス」が10日、曲技飛行を展示した。那覇基地に近い国道沿いの交差点では、「台湾有事」への対処を名目とした自衛隊増強に反対する市民が抗議のスタンディング活動を行った。

 ブルーインパルスのT4練習機6機は午前11時に那覇基地を次々に離陸した。白煙を噴射しながら約40分間にわたって展示飛行を行った。航空ファンらが歓声を上げて見守った。

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 三重県から訪れた親子連れは「地元では見られなかったので、きょうこのために来た」と話し、小学5年の男の子は「急上昇しているところが格好良かった」と目を輝かせた。

横断幕を掲げ自衛隊増強に抗議する市民ら=10日、那覇市内

 一方、那覇基地に近い安次嶺交差点や大勢の観客が入っていく正門ゲート近くでは「自衛隊・米軍基地の全面撤去を実現させる有志の会」が即時全面撤去の横断幕を掲げて訴えた。

 遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表は「私たちが抗議するのは自衛隊が嫌いだからではなく、自衛隊員の命が犠牲になってほしくないから。沖縄が戦場になれば自衛隊員、県民、国民の命が奪われる。中国軍にミサイルを発射すれば戦争の引き金になる。攻撃の標的になりたくない。自衛隊は出て行ってほしい」と訴えた。

 「琉球先住民族まぶいぐみぬ会」の與那嶺貞子さんは、通行人から侮辱のようなジェスチャーを受けることもあったといい、ミサイル配備などが進む中でのフェスタに「県民を懐柔する目的だろうが、日本政府は沖縄に対する歴史認識や植民者という認識が足りない。二度と戦争にさせないため、県民は声を上げないといけない」と話した。

 ブルーインパルスを巡っては、過去に重大事故も起きた例があり、県は安全な飛行を求め、空自側は機体整備に万全を期す考えを示していた。