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小6アリ博士 輝く瞳 花原秀さん 名護 300匹超飼育、観察に夢中


小6アリ博士 輝く瞳 花原秀さん 名護 300匹超飼育、観察に夢中 アリ観察に夢中な名護小学校6年の花原秀さん=12日、名護市の花原さん宅
この記事を書いた人 Avatar photo 金城 大樹

 【名護】「頭が大きいのが兵隊で、ちっさいのは全部働き。このでっかいのが女王で」―。名護小学校6年生の花原秀さん(11)は、アリに夢中だ。自宅には自作の飼育キットが並び、日々、餌やりや観察を楽しんでいる。「協力し合っている姿がすごい」と目を輝かせる。高校で生物を教えている父の努さん(44)は、なぜアリなのかと戸惑いながらも「自分よりも生き物に詳しくなってうれしい」と話し、温かく見守っている。

 秀さんがアリに興味を持ったきっかけは、約3年前、書店でアリの飼育キットを買ったことだ。当時は「面白そうだな」となんとなく始めたアリ観察だった。キットには自分で採集したアリを入れて観察していたが、約4カ月で巣は全滅したという。

 アリへの興味が再燃したのは、去年のクリスマス。父の努さんが「この前までアリにはまっていたし」と、本土に生息するクロオオアリをネットで取り寄せ、秀さんにプレゼントした。最初は女王アリ1匹、働きアリ10匹だったが、今では300匹を超える巣になり、オオズアリやヒゲナガアメイロアリなどの飼育観察も始めた。

 「アリは幼虫からさなぎになる時、糸で繭を作るけど、羽化する時は自分で作った繭を破れない。代わりに女王や働きアリが繭を破る」と観察の見どころを楽しそうに話す。

 寝ても覚めてもアリに夢中な秀さん。夢は体長1ミリほどでめったに発見できないという「ムカシアリ」を見つけることだと笑顔を見せる。将来、就きたい職業については「アリ専門ではなく、生き物関係の仕事に就きたい」と話した。

 (金城大樹)