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消防庁舎の跡地を「買い戻し」、市有地へ 名護市議会、3億7800万円の補正予算案可決 


消防庁舎の跡地を「買い戻し」、市有地へ 名護市議会、3億7800万円の補正予算案可決  名護市役所
この記事を書いた人 Avatar photo 金城 大樹

 【名護】名護市議会(金城隆議長)は25日の12月定例会最終日で、市が民間企業に売却し、ホテル建設が予定されていた市東江の旧消防庁舎跡地を買い戻すための費用3億7800万円を盛り込んだ補正予算案を、賛成多数で可決した。

 今後、跡地は市有地となる予定だが、活用法は現時点で具体的に決まっていない。

 市は2019年、公募型プロポーザルで選定された大和ハウス工業とアベストコーポレーションの合同企業体(JV)と、跡地を4億2千万円で売却する契約を締結。その後、金武町から名護市に移転した不動産業者サーバントが、土地所有権を継承した。

 市が議会に諮らず所有権の継承を承認したことが問題視され、21年には経緯を調査する百条委員会が野党の動議で設置された。

 22年、百条委は「不正な行為があったと確認することはできなかった」と調査結果を報告していた。

 消防庁舎跡地を巡っては、土地売買の経緯に違法性があるとして、市民有志らが住民訴訟を那覇地裁に提起している。

(金城大樹)