災害医療の連携確認 県庁でDMAT実働訓練 沖縄


災害医療の連携確認 県庁でDMAT実働訓練 沖縄 災害時の対応を確認するDMAT調整本部のメンバー=27日、県庁
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 沖縄県は27日、沖縄本島での地震を想定した、九州・沖縄ブロック災害派遣医療支援チーム(DMAT)の実働訓練を実施した。DMAT調整本部となる県庁地下1階を拠点に、他県から派遣されたチームと連携しながら病院間の搬送訓練が実施された。九州・沖縄の54チーム243人や関係機関が参加した。

 訓練では、26日午前9時に本島南部を震源とするマグニチュード7・8、震度6強の地震が発生し、多数の死傷者が出た想定で実施。道路や電気、水道が一部使用できず、基幹病院の施設の一部が倒壊する恐れがあるとした。

 調整本部と各病院がオンライン会議を開き、糖尿病や周産期の患者搬送のほか、ドクターヘリの需要などを共有システムで連絡し合うことを確認した。事前にシナリオなどは知らされておらず、各担当部署は支援物資の需給や各院の状況などを迅速にとりまとめ、白板に書き足していった。

 県災害医療本部長の糸数公保健医療部長は「参加者には能登半島地震に派遣された医師もおり、リアリティーをもって取り組んでいる」と語った。

(嘉陽拓也)