【本部】沖縄美ら海水族館は沖縄本島周辺の深海で新属新種のヒトデを発見し「チュラウミゴカクヒトデ」と名付け、世界初となる生体展示を開始した。同館とスミソニアン博物館(米国)、国立研究開発法人水産研究・教育機構、国立科学博物館の4者が1月18日、共同で論文を発表し、新属新種であることを報告した。
フィリピンやオーストラリア、沖縄本島の水深100~250メートルの深海に生息し、星形で薄い体と、腕の先にある骨板が発達している特徴がある。体の中心から腕の先までの長さは6センチほど。学名は「美ら海の星」を意味する「Churaumiastra hoshi」。
美ら海水族館は2021年3月、ROV(小型の無人潜水艇)による調査で発見し、調査を進めてきた。岩礁の陰に生息する様子や、多くのゴカクヒトデ類が餌とする八放サンゴ類の近くにいる様子が確認された。
飼育を担当する同館職員の東地拓生(ひがしじたくお)さんは「人が潜れない深海に生息するので水族館でしか見ることができない。ぜひ水族館を訪れ、実物を見に来てほしい」と話した。
(池田哲平)