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自然豊かな大浦湾 子々孫々に サンゴ訴訟 県敗訴 シュワブ前、市民ら怒りの声


自然豊かな大浦湾 子々孫々に サンゴ訴訟 県敗訴 シュワブ前、市民ら怒りの声 名護市辺野古の新基地建設に反対し、抗議する市民ら=15日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【辺野古問題取材班】名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では15日、新基地建設に反対する市民らが集まり、抗議の声を上げた。沖縄防衛局が進めようとする大浦湾からのサンゴ類移植を巡る訴訟の判決で、県の請求が棄却されたことについて、市民からは「海を壊すのは許せない」「法の下の平等はどうなっているのか」と怒りの声が上がった。
    (1面に関連) 抗議に参加した浦島悦子さん(76)=名護市=は「これまで沖縄戦や開発で自然が壊されてきた中で残った大浦湾だ。サンゴを移植したとしても成功した事例は少ない。子々孫々に残すべき海を壊すのは許せない」と話した。 
 石井祺宜(よしのり)さん(79)=浦添市=は「県が負けることは想定していた。代執行訴訟を含め裁判所が国の肩を持っている」と指摘し「法の下の平等は沖縄において崩壊している」と憤った。
 午前11時半ごろ、市民らは餅を食べて気力を付けてゲート前での座り込みに臨んだ。「今こそ立ち上がろう」と歌って抗議し、「違法工事はやめろ」「子どもたちの未来に基地はいらない」とシュプレヒコールを上げた。 
  (金城大樹)